続・またまた出産! 事件
こんにちは。
前回のつづきとなります。
宇美八幡宮でお預かりした「子安の石」を、失礼ながらおしりの下に敷いて、私はオヤジ運転の車で、なんとか産婦人科にたどり着きました。
* * *
「せ、先生・・・
生まれそうです。」
「では診察してみましょう。」
「せ、先生・・・
診察室じゃなくて、
分娩室に行かせてください。
もう、ほんとに、
ガマンできないんです。」
そう言ったものの、
分娩室は2階。
長い長い階段。
時々しゃがみ込んでは、
自分のかかとで、おしりを押さえ、
階段の手すりを握りしめて、
一歩ずつ上って行った。
必死に分娩台へよじ登り、
診察を受けると、
「ほんとだ。もう生まれるぞ。
急いで助産師を呼んでくれ!」
医師が看護師さんに指示を出した。
「おとうさん、もう、帰っていいよ。
子供たちをお願い。」
と言った時、
「もうすぐ生まれますよ。
ご主人、立ち会いましょう。」
と、医師が言った。
逃げ出したかったであろう、オヤジ。
しかし、断る勇気もなかったらしい・・・
助産師さんが到着するやいなや、
私の分娩が始まった。
「はーい、ゆっくり呼吸して。
いきまないでー、呼吸で産みますよー。」
うぐぐぐぐ、ふうううう。 ( 吸って はいている )
うぐぐぐぐ、ふうううう。
「はーい、破水しましたよー。
ゆっくり、呼吸してー。」
うぐぐぐぐ、ふうううう。
うぐぐぐぐ、ふうううう。
「頭がみえましたよー。」
うぐぐぐぐ、ふうううう。
必死こいて痛みに耐えている私をよそに、
オヤジーーーー・・・
うおぉぉぉ! うおぉぉぉ! うおぉぉぉ!
オヤジ、うるせーーーーーっ!
うわぁぁぁ! うわぁぁぁ!
なんだよーーーーっ!、その声ーーーーっ!
うおっ! うおっ!
頼むから、
黙ってくれーーーーーっ!
こうして・・・
無事に三男が生まれてきた。
* * *
一週間ほど入院して、無事に退院することになった。前日の夜、オヤジに電話。
「おとうさん、今から言うもの、ちゃんとメモして持って来てね。」
「分かった。」
「支払いのお金、お礼の菓子箱、私が着替えて帰る洋服。 書いた? 3つだよ?」
「うん、書いた、書いた。」
「明日、絶対に忘れないで持って来てね~。」
「分かったよ。」
しかし、オヤジは持って来なかった。
私の着替えを。
医師からの言葉・・・
「長いこと産婦人科やってるけど、パジャマで帰る人はあなたが初めてだよ。ははは。でもまあ、家のトイレで産むよりは、良かったね。」
恥ずかし過ぎるーーーーー ~(T T)~
今日のひと言
あなたの旦那様が、あなたの分娩中に、奇異な叫び声を上げたりしない人でありますように・・・