四コマオヤジの事件簿 

やってやれないことばかり

葬儀事件

こんにちは。

 

今回のお題は「葬儀事件」💦

なんともバチ当たり。

それは重々承知していますが、どうしても書きたいのです。

 

 

  * * *

 

 

10年ほど前のある日、オヤジは会社帰りに入院中の実父を見舞った。帰宅して、「意識はないが安定している」とオヤジから報告を受けた直後、亡くなったとの知らせが舞い込んだ。

 

「残念だったわね。気を落とさないで。」

しおらしく声をかけた。

 

「はぁぁぁ。

 今日はもう疲れた。

 明日行けばいっか・・・」

 

「いやいや、今から行かないと!」

 

そうやって、しぶるオヤジをどうにか実家に向かわせた。

 

 

通夜が終わり、

いよいよ葬儀の日。

 

オヤジは実家に泊まり込んでいる。私は早朝からバタバタと準備をし、3人の息子を連れて葬儀会場へ向かった。

 

 

会場には、今までお会いしたことのない親戚の方々も来られるわけで、私は次男 (オヤジ) の嫁としてその方々を丁重にもてなし続けた。

 

 

「おとうさん、あの方は誰?」

「さあ・・・」

 

「おとうさん、あの方は?」

「さあ・・・」

 

「おとうさん、あの方とはどんな関係?」

「さあ・・・」

 

「おとうさん?」

「おとうさん?」

「おとうさん?」

 

 

 

オヤジ、どの人のことも知らない、分からない、と言う。

そんなんで嫁の私にどう接しろと? 

 

 

 

親兄弟と数人以外、オヤジは自分の親戚のことをほとんど知らない。

 

亡くなった実父の出身地も、

実父が何百キロも離れたこの地になぜ移り住んだのかも、

何一つ知らない。

 

どこに親戚がいて、どんな関係なのか、

全く分かっていないようだ。

 

 

私は、

この葬儀場の中にオヤジと同じ苗字の人がほとんどいないってことも、疑問でならない。その理由が知りたくてたまらない。どうして? なんで?

 

 

なのにオヤジは、

生まれてこのかた、自分のルーツについて考えたことはないのかな?

自分がどうやって生まれて来たのか、どんな血が流れているのか、考えたことはないのかな?

 

そんな人っている?

 

みんな一度は考えるんじゃないの?

 

 

 

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オヤジ、あなたは何者なの?

 

 

・・・私は、何者の嫁なの?

 

 

念のため、今朝十数年ぶりに、苗字のルーツについて尋ねてみた。振り向きながら「さ〜、知らないなぁ。」と。それよりなにより、パジャマが後ろ前・・・    ち〜ん

 

今日のひと言

あなたの旦那様が、自分が何者なのかを知っている人でありますように・・・