白血病と闘う①
こんにちは。
前回の続きとなります。
3歳だった三男が白血病と診断された時の話です。
* * *
女医さんに「白血病」と診断を受け、私の頭は真っ白になった。
オヤジに電話。
しばらくして会社にいたオヤジも大学病院に駆けつけた。
さて、今日から入院となると、いろんなことを考えなくてはならない。
三男が幼いため、母子入院。私も一緒に病院で過ごさねばならない。
一番の問題が、次男のこと。
これまであえて触れなかったが、次男には生まれつき障害がある。一時たりとも目が離せない。学校以外の時間は常に私と一心同体で過ごしてきた。当時は特別支援学校の2年生。
この次男を誰が支えるのか・・・
オヤジ、ずっとうつむいて固まり続けている。
そうだね、
オヤジには無理だね。
今までも、これからも、オヤジには任せられない。どれだけ頼んでも駄目だったんだから、急場しのぎだって任せられない。
実家の両親? 70歳を過ぎていて、体力的に難しい。普段から一緒に住んでいれば可能性もあったが、何せ次男の世話は大変で。
考えた。
「白血病」とうい言葉を一旦横に置いて、考えて、考えて、考えるしかなかった。
顔も上げないオヤジ。
いろいろ迷った挙句、最後の手段、福祉施設にあずける・・・という結論を出した。
これまでの人生の中で最も苦しい決断だった。
施設に電話をすると、急な申し出にもかかわらず快く引き受けてくださった。次男は泣き叫ぶかもしれないが、母としては心強い。感謝しかない。
そうと決まれば、早速行動に移さねばならない。
今日の一晩、オヤジを三男の付き添いとして病院に残し、私は次男の旅立ちの準備と、長男次男の心のケアのため帰宅することにした。
* * *
「おとうさん、後のことをお願いね。」
「分かった。
任せておけ。
で、
オレ今夜 何を着て寝るの?」
「へっ? そのままでガマンしてよ。
持って来る時間なんてないよ。」
「えーーっ! これじゃあ寝れないよ!
ぜったいに無理だ。寝られない!」
オヤジ、寝る気、満々~~~~~~~~!
こんな状況で、
自分の寝巻の心配か~~~~~~~~!
私は猛ダッシュで一階の売店に走り、絶対に今夜一晩しか着ないであろうオヤジのパジャマを買って戻った。オヤジはそのパジャマを見て、「こんな病人みたいなのを着るの?」とほざいたが、そんな言葉を気にする余力は私にはもうなかった。
今日のひと言
あなたの旦那様が、この期に及んで駄々をこねる人ではありませんように・・・