給付金事件
こんにちは。
特別定額給付金、先日、わが家も頂戴しました。
5人家族だと、50万円。
ものすごい額ですよね。
現在も、私自身は、まだまだ自粛モードで生活しています。
以前より気持ちは軽くなったのですが、やはり怖い。
コロナにびくびくしなくてよい日が、少しでも早く訪れてくれることを、
心から願っています。
* * *
今回は、特別定額給付金にまつわる話です。
つまりは、ごくごく最近の話。
お金の話はあまりしたくないのですが、
オヤジの起こす事件は時々お金にも絡むのです。
いたしかたない。
ご容赦ください。
* * *
ある夜、オヤジが分厚い封筒を持ち帰った。
「これ、給付金。
コロナの自粛生活からずっと、
一番大変な思いをしてくれたから、
この給付金は、全部あずけるよ。
自分の物を買ってもいいし、
好きなように使ってくれ。」
そう言って、オヤジは私の目の前に封筒を置いた。
( なんと! めずらしく気の利いたことを
言うではないか! )
そう思いつつ、
「えー?
こんなにもらっても使い道ないよ。」
と、返事をした。
「今すぐ使わなくてもいいし、
余るようなら家族のことに使ってくれ。」
( なになに? どうした?
悪い物でも食べたか? )
そう思いつつ、
「じゃあ、おとうさんの分だけ取ってくれる?
あとは、ぼちぼち考えるから。」
と言えば、
「いやいや、オレはいらないよ。
全部受け取ってくれ。」
と。
( 不気味だ。)
なにがなんだか不可解ではあるが、
夜も更けたので、仕方なく受け取ることにした。
封筒を開けてビックリ!
なんとまあ、わざわざピン札でそろえてある。
なぜにピン札???
よほど気合いを入れたのか?
私に渡すのに?
とりあえず、今夜はタンスの奥にしまっておくことにした。
翌朝、
朝食を食べ終えたオヤジが、
さらっと言った。
「オレ、そろそろ布団を買い替えたいと思ってるんだよね。
昨日のお金、使っていいかな?」
( ぬ、 ぬ、 ぬあぁぁにぃぃーーー!? )
しばらく固まった後、
私はクルッとオヤジに背を向け、
階段を駆け上がった。
わなわな震える手でタンスの引き出しを開け、
昨夜大切にしまっておいた、
アノ封筒をつかみ、
ピン札を、10枚、
取り出した。
1階に戻り、オヤジの目の前に、それを置く。
「このお金は、おとうさんが自分で管理してちょうだい。
初めからそうしてくれたら、どんなに良かったか。
昨日あんなふうに言われて喜んだ私が間違ってたね。」
「仕方ないじゃないか、布団が硬くなって眠れないんだから。」
決して、論点はそこではない。
オヤジはルンルン、足取り軽やかに、布団を買いに行った。
敷布団、敷パット、まくら、まくらカバー、
ルンルンで持ち帰った。
消費を刺激するという政府のもくろみは、
成功したのかもしれない、 が・・・
編集後記 : お金の話だと、やっぱり笑えない
ねえ・・・泣けてきた ~(T=T)~~
今日のひと言
あなたの旦那様が、感謝の気持ちをひるがえさない人でありますように・・・