回覧板事件
こんにちは。
4年前に引っ越して来た、この地区。
区長さんから始まり、会計、総務、理事・・・など、
ピラミッド型の組織が存在しています。
一番下が、組合員。これが全世帯。
その一段上に、班長という役があります。
20軒くらいの世帯の取りまとめ役で、
月1回の話し合いに出席することと、
回覧板を回すのが主な仕事。
それから、地区行事の世話係としても借り出されます。
引っ越して来て3年目の春、
この班長当番が わが家に回って来ました。
一軒家に引っ越す時に、このピラミッド型組織が、実は一番気がかりでした。
オヤジが外で何かしでかすのではないか、迷惑でもかけたらどうしようと、不安で不安で。
オヤジには、
くれぐれも粗相がないように、
新参者だから口を挟まない、
ふむふむとうなづくだけ、
言われたことだけをしよう、
と、口を酸っぱくして話しました。
気に入らないことがあっても次の機会まで待とうね、
今年一年は、とにかく見よう見まねだけだよ、
繰り返して話しました。
* * *
皆さんは、回覧版というものをご存知でしょうか。
地区の行事や連絡事項をファイルにして、
1軒1軒、順番に回していくというものです。
読んだら確認印をおして次の家に回します。
この地区は世帯数がそこそこの数なので、
班長が担うのはA班B班2つの回覧板。
名簿1番の家のポストに入れれば、
3~4日くらいで10軒ほど回って、
班長であるわが家に戻ってきます。
1度目の回覧板回しは成功。
すごくホッとした。
よしよし、オヤジ、このまま乗り切れよ。
2度目の回覧板・・・
なかなか戻ってこない。
「おとうさん、回覧板が戻ってこないね。」
「誰かが回し忘れてるんだろ。」
翌々日。
「まだ戻ってこないよ?」
「いったい誰が止めてるんだ!
腹立つなーー!」
また2日後。
「こんなに戻ってこないなんて変だよ?」
「あー、なんてボサーッとした住人だ!
文句言ってやる!」
「えっ? どの家か分かるの?」
「・・・分からない。」
「そ、そうだよね。」
更に2日後。
「おとうさん、ちゃんと回したの?」
「回したに決まってるじゃないか!」
「どの家に回したの?」
「家を出たら、人が歩いてたから渡した。」
ギョギョッ
「誰に?」
「さあ、名前は知らない。」
そ、それだーーーーーー!
誰かが受け取って、回す順番が
ごちゃごちゃになってるんだ!!!
「おとうさん、ちゃんと
1番の家に回さないとだめじゃない!
きっとそれで混乱してるんだよ!
怒ってる人がいるのかもよ!」
「そんなことないだろ。
みんな 自分で判断するさ。
いい大人なんだから。」
いい大人にならんか~~~~~~い!!!
回覧板ひとつ
ろくに回せんのか~~~~~~~!!!
その後、私は詫び状を丁寧に心を込めて書き、回覧板で回しました。オヤジはそんなことをする必要はないと言いましたが、おかげで行方不明の回覧板はどこからともなく戻って来ました。ああ、尻拭い、尻拭い。永遠に続くのでしょうか・・・
今日のひと言
あなたの旦那様が、地域の皆様にご迷惑をかけない人でありますように・・・