四コマオヤジの事件簿 

やってやれないことばかり

しんこのこ ピ〜ンチ!

こんにちは。

 

ここから先は、笑っていただけないのかな、と思います。これまでも笑えるようで笑えないような話だったのですが、それよりももっと、気持ちが重たくなりそうです。

 

そんなの読みたくない! 

と思われる方は、どうぞパスしてくださいね。私も、実生活において「これ以上は抱えられない」と思った時は、なるべく抱えないように心がけています。抱え過ぎて失敗したことも幾度となくありますし。

 

無理をし過ぎてはいけません。

無理がきく時もありますが、そうでない時 ( 体調やタイミングなど ) は、潔く目をつぶることも大事ではないかと思います。

 

なお、これから書くシリーズは、10日足らずで終わる予定です。私にとっても苦しい思い出なので駆け足で進みます。 えっさっ ほいさっ

 

 

  * * *

 

 

1月の終わり。確かこの年は、雪の降る日が多かったっけ。

 

1週間後に訪れる4歳の誕生日を待ちわびていた三男。

かかりつけの小児科で、おたふくかぜかどうかを確認するための血液検査を受けた。微熱があり、耳の下あたりを痛がって口が開けにくくなっていた。

 

その日の夕方、医師から電話があり、

「血液検査で気になることがあるので、明朝、なるべく早い時間に来てください。」

とのこと。

「明日は私に用事があるのですが。」

と伝えると、

「すべてキャンセルして来なさい。」

と。

何か大変なことが起こっている、というのは明らかだった。

 

 

翌日、長男次男を学校へ送り出した後、三男を連れて小児科へ。

 

「もしかしたら大きな病気かもしれない。紹介状を書いているから、今から大学病院へ行きなさい。」

「先生、何の病気なんですか?」

「詳しく調べないと分からないから、とにかくすぐに大学病院へ行きなさい。」

 

 

ドキドキしながら大学病院の門をくぐり、広くて大きな病院の中を、三男と手をつないで歩いた。長男次男の帰宅に間に合うかなぁ・・・ そんなことを心配しながら。

 

大学病院で、再び血液検査。個室に通された。お絵かきをしたり、しりとりをしたり、小さな声で歌ったりして、約2時間を過ごした。

 

カラ カラ カラ

ドアが開き、きれいな女医さんが現れて言った。

 

 

「お子さんは白血病です。」

 

 

前夜に医学辞典を開き、その病名がうっすら見え隠れはしていたのだが、いざそう断言されると、やはり愕然とした。

立っていられず崩れ落ち、膝をついて、両手で顔を覆った。

 

「お母さん、白血病は治る病気ですよ。一緒に頑張りましょう。」

女医さんの声はやさしくて、私の震える心にも静かに届いた。

 

今日、この時から、入院が必要らしい。

これからすぐに検査が始まる。

 

 

 

この日、「運命」というものが確かに存在し、決してあらがうことのできないものだと知った。のがれることのできない「運命」ならば、立ち向かうしかない。

 

 

泣いてちゃだめだ!

 

立ち上がれ! しんこのこ!

 

 

今日のひと言

あなたが、穏やかで幸せな日々を送っていらっしゃいますように・・・

 

 

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