四コマオヤジの事件簿 

やってやれないことばかり

白血病と闘う②

こんにちは。

 

前回の続きとなります。

3歳だった三男が白血病と診断され、母子入院をすることになった時の話です。

 

 * * *

 

小学4年生の長男はオヤジと家に残り、特別支援学校2年生の次男は、やむなく福祉施設にお世話になることになった。

 

一つの家族が3つの場所でそれぞれ別の生活を送る。他に方法がないとは言え、母である私にとっては、耐え難い苦しみだった。この体を3つに切り刻んででも、3人の息子と一緒にいたい。そう願った。

 

現実は、大学病院小児科病棟の個室で三男と2人きり。まだあどけない三男は、四方を柵で囲まれた白いベッドの上で、ニコニコしながら私を見つめている。

 

すでに進行を抑えるための治療が始まっている。小さい腕に管を通し( 痛みはないそうだ )、一日に数回の点滴を受けていた。

詳しい検査結果が出た上で、今後の治療法が決められるらしい。

 

私にできることは、この子が不安にならないように、一緒に楽しく過ごしてあげること。いっぱい話して、いっぱい遊んで、いっぱい抱きしめてあげること。

 

そして三男が眠りについている間、長男はどうしているだろう、次男は泣いていないかな、心配で心配で・・・ 何度も何度も涙を流した。

 

 

オヤジは1週間の休暇をもらって、初日には、次男を施設へと連れて行った。

 

3日目だったか、病院に持ってきてほしい物があり、オヤジに電話をかけた。

 

おかけになった番号は・・・

  運転中かな?

 

  しばらくして、

おかけになった番号は・・・

 

  またしばらくして、

おかけになった番号は・・・

 

 

こんな時にどこに行ってるんだろう?

 

 

・・・まさか、アソコじゃないよね?

 

いくらなんでもアソコじゃないよね?

 

 

 

2時間ほどして、

オヤジから電話がかかってきた。

 

「ごめんごめん。ちょっと出かけてた。」

 

「どこに?」

 

「いや、たいしたことじゃない。」

 

 

「まさかとは思うけど、

 マッサージに行ったりしてないよね?」

 

 

「すごっ! よく分かったね!

    することがなくてさー。」

 

 

 

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すごっ、じゃねえよ!

 

さー、じゃねえよ!

 

 

「白血病」がどんな病気か、

  分かってるの~~~~~~~~!?

 

 

 

まさかと思ったが、オヤジは趣味のマッサージに出かけていた。ヒマだったらしい。オヤジのマッサージは長い。90分コース、もしくは120分コース。長くてバリ高。リラクゼーション? アロマ? 本当に必要なの?

 

息子の病気が、マッサージに負けるとは・・・

 

 

今日のひと言

あなたの旦那様が、大事なものを見失わない人でありますように・・・