四コマオヤジの事件簿 

やってやれないことばかり

白血病と闘う⑦

こんにちは。

 

前々回の続きとなります。

4歳の三男は白血病と闘い続けていました。その頃の話です。

 

 * * *

 

三男の入院治療は6ヶ月半におよんだ。

この間 休むことなく治療が続いた。とても複雑な治療だったし、もとより医学に何の知識もない私だから、ただただ先生方を信じて祈り続ける日々だった。

たくさんの薬、注射、点滴、輸血・・・私が見ることの出来ない処置室での治療、一生分? いやそれ以上? の治療という治療を受けているような、そんな日々だった。

三男は頑張ってくれた。耐えてくれた。

 

 お母さんはあなたを誇りに思います

 

 

 

初診の日、家に帰ることなくこの大学病院で入院治療を始めてから6ヶ月半、ようやく自宅に戻り、外来での治療に移行することが出来た。

 

2週間に1回のペースで外来を受診する。外来日には、まず最初に血液検査を受ける。その結果を見て、点滴を受けたり、輸血を受けたり。そして日常生活が難しい状態だと判断された場合は、即日入院をしなければならない。

 

この治療が2年半続くらしい。・・・途中に何事もなければの話、ということだった。

 

 

入退院を何度か繰り返しながらも、治療は順調に進んでいった。

 

半年ほどが経った頃、

友人から、

「しんこのこさんも息抜きが必要だよ。」

と、夜の食事会に誘ってもらった。

 

もともと夜に家を空けることは年に1~2回しかなかったのだが、今回は本当に久しぶり!

 

しかし、

三男に薬を飲ませなくてはならない。

 

まずいまずい粉薬。しかも3包。そして何より、命を守る大切な薬。少量のシロップでこねて、吹き飛ばしや飲み残しがないよう、注意しながら飲ませていた。

 

オヤジが、

「オレに任せておけ。」

と。

 

オヤジも毎日見ていることだし、

朝昼晩、間違いのないように1回分ずつケースに入れている。

 

これなら、

たとえオヤジであっても出来るはず!

 

 

夕飯の支度を済ませ、

友人と一緒に私は夜の街に向かった。

 

 

楽しい食事を済ませ、23時ごろに帰宅。

三男はもう眠っていた。

 

 

ん?

んんん?

 

 

薬がケースに残ってる。

 

しかも、

 

なぜか、

 

1包だけ残ってる。

 

 

ど、どういうこと?

 

 

「おとうさん、

 どうして1包だけ残ってるの!?」

 

「それは飲ませなくていいんじゃないの?」

 

 

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どうしたらそうなるの?

 

3包同じところに入ってて、

どうして1包だけ、

飲まなくていい、と判断するの?

何が根拠になって、そうなるの???

 

 

分からない! 分からない!

 分からない~~~~~~~~!!!

 

 

 命を守る薬なんだよ~~~~~~~~!

 

 

 

眠っている三男を起こした。

   ごめんね、お薬、もう1回、飲もうね・・・

 

 

余談ですが、入院生活が長かったため筋力の衰えが半端ではありませんでした。付き添いの私でさえも、スーパーに行くだけでゼイゼイ言ってしまうほどでした。

 

 

今日のひと言

あなたの旦那様が、勝手過ぎる判断をしない人でありますように・・・

 

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    久しぶりに海を見ました!