白血病と闘う⑧
こんにちは。
6ヶ月半におよんだ入院治療を終え、三男が外来治療を受けている頃の話です。
白血病はご存知の通り血液の病気です。
当然のことなのでしょうが、その治療は血液の状態にものすごく影響します。
赤血球、白血球、血小板・・・
血液中のいろんな成分が足りなくなってしまいます。
皆様方の献血のおかげで、三男も数知れないほどの輸血を受けることができました。
* * *
外来治療とはいえ、白血病の治療に変わりはない。何度も日常生活が困難な状態になり、入退院を繰り返した。
その度に長男は家に残り、次男は施設に入るという厳しい生活だった。短くて5日、長い時は1ヶ月にもなった再入院。
半年以上の入院生活が終わり、一旦家に戻れたがゆえに、再入院することがつらくてつらくてたまらなかった。
ああ、また離ればなれ。今度はいつ戻って来れるのか・・・ 私以上に、子どもたちは苦しんだと思う。元の生活に戻れたかと思いきや、また孤独との闘いを強いられるのだから。
三男の体力がいくらか戻って、幼稚園に復園することになった。免疫力が弱いため、他の病気にかからないように、マスクが欠かせない生活。
薬の副作用で、機嫌が悪く「ぷんぷん」する期間もあるし、逆に何もする気にならず「どよ~ん」としてしまうこともある。顔がパンパンになる時もあれば、げっそりすることもある。2ヶ月に一度の強い治療の後は、また髪の毛も抜ける。
命を守る治療であり、小さな体と心が大きく振り回される治療でもあった。
ある日のこと。
オヤジが自分の実家に行くのに、三男も連れて行くと言い出した。元気になった姿を見せたいと。
「元気には見えるけれど、疲れやすいし無理はきかないから気をつけてやってね。」
オヤジにそう伝え、
「心配だからあまり遅くならないで。」
と頼んだ。
そろそろ帰って来ないかな、遅いな・・・
心配していると、
オヤジから電話が。
「たいへんなことになってしまった。
◯◯がケガをした。」
「えーーーっ!? どこをケガしたの!?」
「ブランコから落ちて、頭をケガした。」
「ブランコ!? 頭!?
血は!? 血は止まったの!?」
「義姉さんに応急手当はしてもらったから、
とにかく、今から帰る。」
オヤジはブチッと電話を切った。
それからの待ち時間・・・
心配で、心配で。
三男の血液の状態が今現在どうなのか、素人の私では分からない。
状態によっては、血が止まらないこともある。
脳内出血を起こしてしまう可能性だってある。
どうしてケガをするような、そんなことになったのだろう。
大丈夫なのだろうか。
不安で、不安でたまらなかった。
帰宅した三男は、額から頭頂部近くまで、広い範囲ですりむいていた。
幸いにも傷は浅いようだったが、細菌が入ればまた大事になる。
三男が話してくれた。
「おとうさんが、ブランコをいっぱい押したんだ。僕は怖いからやめてって何回も言ったんだけど、やめてくれなかったんだよ。それで怖くなりすぎて、手を放しちゃったんだ。」
ぎょえ~~~~~~~~っ!!!
ただでさえブランコなんて乗せられないのに、
怖がるほど押したっていうのか!?
やめてって言うのに、
やめなかったっていうのか!?
それで、
ケガさせたっていうのか~~~~~~!?
翌日病院に行き、しこたま叱られました。
もちろん、私が・・・です・・・・
大事には至らず幸いでした。
あ~ 良かった~
今日のひと言
あなたの旦那様が、してはならないことを、張り切ってしてしまう人ではありませんように・・・