麦茶事件
こんにちは。
オヤジは歩くのが嫌い。
すぐそこのコンビニにだって車で行く。
歩いて5分もかからないのに。
空き缶やペットボトルの不燃ゴミを出しに行ってもらう。地域の収集所に。
歩いて1分。
それでも車で行こうとする。
「近所の人から笑われてしまうよ。
恥ずかしいから歩いて行って。」
と頼むと、
「ついでに◯◯に行くから。」
と、わざわざ他の用事を抱き合わせにかかる。
1回持って行って、それから別の用事とやらに行けば?と思う。
オヤジは人の目なんて全く気にならない。
陰口だって気にならない。
私は気になるけどな。
私自身もそうだし、家族のこともそうだし。
いい家族に見られたい、そんなのではなくて、
せめて「つつましやかな家族」ぐらいには見られていたい。
でもオヤジがなぁ・・・
オレ、今日からウォーキングを始める!
今までに何十回も聞いた。
続いて2日。
3日続いたことあったっけ?
暑いから、寒いから、花粉が飛んでるから、雨が降りそうだから・・・
最初から言い訳を考えている。
続くはずがない。
歩きませんよ〜〜〜、ほんとに。
もともとゴロ寝さんだしねぇ。
* * *
ある日のこと。
まだ次男が幼稚園生だったかな。
冷蔵庫から麦茶を取り出そうとして、
手を滑らせた。
いわゆる麦茶ポット。プラスチック製(?)
麦茶が満杯だったので、重たかったのだろう。
ドンッ と音を立てて割れてしまった。
あたり一面水浸し。
驚いて動けなくなった次男に、
「危ないからちょっと離れてて。」
そう言って遠ざけ、
私は急いで拭き取ろうとしゃがんだ。
ヒューーーーン
何かが頭上を通過。
コトッ
着地。
箱ティッシュ。
箱ティッシュをこっちへ投げ、
オヤジは新聞を読み続けていた。
これで拭けってことらしい・・・
走って来んかーーーーーい!!!
せめて息子を見とかんかーーーーい!!!
こういう時はティッシュじゃ
ムリなんだよーーーー!!!
なんだかとても悲しくて、悔しくて、
涙がぽろぽろ落ちたことを覚えている。
歩かない。
10歩たりとも歩かない。
せつない話でしたね・・・
ああ、あの時、箱ティッシュを投げ返してやればよかった。バーンって顔面にぶつけたらスッキリしたかもなぁ・・・
今日のひと言
あなたの旦那様が、そっと助け舟になってくれる人でありますように・・・