下見事件
こんにちは。
今回は、車に関する話です。
以前書いた話の中にワゴン車が出てきたのですが、この車、13年間乗りました。
最後の方は故障に次ぐ故障で、レッカー移動も経験しました。大雨の中、助けが来るのを待つのが長かったこと! その間に同乗していた息子の宿題が全部終わってしまいました。
後ろからゴーンッと追突を受けたこともあります。ムチウチも経験済み。
長く乗れば乗るだけ、いろいろな思い出ができるものです。
* * *
中学生の時、長男は部活動でスポーツをやっていた。
経験のある方も多いと思うが、試合の時なんかは、開催地まで保護者が車で送迎する。いわゆる「車出し」。
長男の学校にもそれがあった。
オヤジがオヤジだから、
なるべく「車出し」はしたくなかった。
しかし、家にワゴン車があって断り続けるのはかなり気が重い。
なんとなーく、次はどう?みたいな空気も漂ってくる。
どうしよう。
一度やらせてみるか?
「おとうさん、次の練習試合、車出しできるかって連絡来てるけど、どうする?」
「めんどくさいけど、1回くらいは行っておくか。」
「〇〇って体育館だけど、行き方分かる? このプリントに住所が書いてあるけど。」
「地図、地図。」
オヤジは、何度も何度も地図をみていた。
いよいよ前日になって、
「下見に行って来る。」
と出かけたオヤジ。
オヤジなりに心配はしているようだ。
帰って来て、
「完璧だ。道も覚えたぞ。」
と言っていた。
よしよし。このまま順調に終わってくれよ。
当日の朝。
オヤジは意気揚々と中学校の集合場所へ出かけて行った。
そろそろ目的地に着く頃かな。
やはり心配で、時計ばかりが気になる私。
ケイタイの着信音。
おお〜っ、無事に着いたのか!?
あれ? 知らない番号からだ。
「もしもし?」
「◯◯君のお母さんですか?」
「はい。そうです。」
話によると、オヤジの車だけがまだ到着していないそうだ。かなり時間は過ぎているのに。
途中までは他の車の後ろを走っていたが、交差点で違う方向に曲がって行ったらしい。
「すみません。すぐに連絡してみます。」
そう言って電話を切った。
オヤジ、今日は何をやらかした!?
電話してみると、
「到着したが、他の車が見当たらない。」
と。
「おとうさん、場所は合ってる?」
「当たり前だ! 昨日下見に来たんだから!」
「住所は? 合ってるの?」
カサカサ
プリントを見ているらしい。
「あれ? 住所が違うぞ!」
ひょい〜〜〜〜〜〜〜!!!
オヤジ、違う体育館に行ってるらしい!!!
まさかまさかの、
下見の段階で間違ってた〜〜〜〜〜!!!
「出発する前に、誰とも話してないの!?
どうして確認しなかったの〜〜〜!?」
練習試合で良かった。
公式試合だったらと思うとゾッとする。
そしてその後の中学生活、
車出しに呼ばれることは二度となかった・・・
長男よ。
恥ずかしい思いをさせてごめん。
悪いのはやっぱりお母さんだね。
オヤジに車出しを振った、お母さんが間違えてた。ごめ〜ん。
しかし・・・、
どこで、何を、どうすれば、
あんなことになるのだろう。
オヤジはいつも謎に満ちている。
今日のひと言
あなたの旦那様が、誰かのお役に立てる人でありますように・・・